【要注意】取れない疲れは自律神経の問題かも!?季節の変わり目にやるべきこと。

朝晩は涼しくなってきましたね。

 

こんな季節の変わり目の時期は、カラダに不調が出やすい時期なんです。

 

そして、その原因「自律神経」であることが多いんです。

 

今回は季節の変わり目に影響する自律神経に対して、自分でできるセルフケアの方法についてお伝えします。

 

それ自律神経の影響かも!?

現代はストレス社会であり、毎日カラダに大きな負担がかかっています。

 

ストレスなどが原因で、自律神経が正常に機能しなくなることを自律神経失調症といいます。

 

自律神経失調症の場合、以下のような症状がみられることがあります。

  • 疲れがとれない
  • イライラする
  • カラダがほてる、冷える
  • かたこり
  • 動悸
  • 息苦しさ
  • 下痢、便秘
  • めまり、立ちくらみ
  • うつ症状

(参考)厚生労働省 e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-082.html

 

何気ない症状ですが、実は自律神経が大きく関わっています。

 

ではなぜ自律神経が乱れるとこういった症状がおこるのでしょうか。

 

自律神経の機能について次は見ていきます。

自律神経の役割

自律神経の役割を以下に簡単に示します。

 

自律神経の役割

  • 内臓で食べ物を消化する
  • 心臓を動かして全身に血液を送る
  • 呼吸する
  • 体温調整をする  など

自律神経は、生命維持に必要な働きを常に行なっているのです。

 

そんな自律神経には「交感神経」「副交感神経」の2つがあり、両者は車のアクセルとブレーキに例えられます。

交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキといった具合です。

 

交感神経は戦闘モードの状態で興奮している場面で働き、副交感神経はカラダをリラックスさせる場面で働きます。

 

通常はお互いがバランスをとりあうことでカラダの機能を調整しているのですが、ストレスの多い現代社会では交感神経の興奮が優位になりやく、カラダの不調を訴えるかたが少なくありません。

 

加齢による影響

また年齢による影響も自律神経にはあります。

 

自律神経の機能は加齢にともなって変化することが多くの研究で報告されています。

 

自律神経のトータルパワー(交感神経・副交感神経の合算)は10代をピークとして加齢とともに低下します。

40代で半分、60代では1/4まで低下すると言われています。

 

中高年の場合は、自律神経の乱れは加齢による影響があることも考慮しながら生活する必要あるでしょう。

交感神経が強い!?

交感神経と副交感神経のバランスが大切とお伝えしていますが、交感神経と副交感神経には主従関係があると言われています。

 

メモ

【主】:交感神経

【従】:副交感神経

 

これは狩猟時代を考えればわかるかもしれませんが、生存に欠かせないのは交感神経だからです。

 

生きるか死ぬかの状況がの中で生活していたため、交感神経が強いとされています。

 

そういったこともあって、交感神経はわずか0.2秒でスイッチがオンになります。

 

一方の副交感神経はスイッチが入るまでの5分ほどかかります。

 

副交感神経を働かせてリラックスさせたい場合は、5分以上は何もせずゆったりする必要がありますね。

(参考)Tarzan特別編集 決定版 自律神経を整える。

自律神経に負担をかける行動と対策

自律神経は「カラダの調子を整える」役割を担っています。

 

ですが私たちの日常生活は、知らぬ間に自律神経に負荷をかけていることも多いのです。

 

以下では、自律神経に悪い影響を与えている行動をピックアップしていきます。

食生活

 

「野菜をたくさん食べなさい」とよく言われますが、動物性の食品を全く摂取しないのは問題があります。

 

自律神経が過剰に働くと、活性酸素による酸化ダメージが起こります。

この酸化を防ぎ、疲労軽減に役立つのが、鶏胸肉や豚ロース、カツオやマグロなどに多い「イミダペプチド」です。

 

これらの食品を摂取しないのはイミダペプチドが摂取できないので、自律神経の酸化ダメージを防げなくなります。

 

植物性の食品も、もちろん抗酸化作用があります。

リコピンやカロテンを多く含むホウレンソウや、トマト、にんじんなどの摂取も効果的です。

 

しかし植物性の食品は持続性が低いため、動物性のものと比較すると持続的な効果で劣ります。

 

そのため両者をバランスよくとるのがやはり効果的です。

 

アルコール

アルコールは寝酒という言葉もあるように、ぐっすり寝るために期待して飲まれる方がいます。

 

しかし、アルコールが分解される過程で血中濃度が低下し、アルコールの離脱症状が起こると言われています。

 

これにより心拍数の上昇や発汗などが寝ている最中起こり、睡眠の質を低下させてしまいます。

 

やはアルコールは飲むべきではありませんね。

 

喫煙

説明するまでもないかもしれませんが、タバコは自律神経の乱れに影響しています。

 

タバコに含まれるニコチンは、自律神経を刺激するため、血圧の上昇や心拍数の上昇を引き起こすため、交感神経が過剰に優位となってしまいます。

 

またニコチン依存によってタバコが吸えない状況になるとイライラが起こるなど、悪循環になりやすいのでタバコも止めましょう。

 

運動

自律神経は筋肉の緊張にも影響を及ぼしています。

 

筋肉の緊張をモニタリングしている組織に交感神経が関わっているからです。

 

しかしこれは緊張させるだけで、リラックスさせる副交感神経は関与していないと言われています。

 

そのため筋肉をセルフケアで緩めてあげることが、副交感神経を働かせるには重要となります。

 

ストレッチを行うのが効果的ですが、日常生活で多用する「抗重力筋」をストレッチするのが良いでしょう。

 

1日のルーティンでやるべきこと

最後に、1日のおすすめルーティンをご紹介しておきますね。

朝早く起きて太陽の光を浴びる

太陽光を浴びることで体内時間をリセットする効果があります。

 

どんなに夜更かししても、起きたら必ず太陽光を浴びるようにしましょう。

 

水を1杯飲む

水を飲むことは自律神経を整えるのに効果があります。

 

朝に水を飲むことは、眠っている胃腸に刺激を入れて自律神経のスイッチをオンにすることができます。

 

ウォーキングをする

毎日15〜30分程度のウォーキングをすることで自律神経が整います。

 

通勤時に少し長い距離を歩いて、自律神経を整えるのもおすすめです。

 

なお、ランニングなどの激しい運動は自律神経を乱すことがあるため注意しましょう。

 

ランチ

ランチは、炭水化物の摂取が多くなりやすい傾向があります。

 

炭水化物メインの食事はかえってカラダを疲れさせる原因になるため、タンパク質はを多めに摂取するように心がけましょう。

 

タンパク質を効果については前述していますので、パンやおにぎりなどの簡単な食事で済ませないように注意してください。

 

 

食後3時間空けて寝る

食後すぐに寝てしまうと、腸内環境が悪くなり自律神経が乱れてしまいます。

 

これにより、自律神経を整えるのに最も重要な睡眠の質が低下するので要注意です。

 

入浴

39〜40℃のお風呂に入ると副交感神経が優位となって、最適な眠りへと導いてくれます。

 

逆に42℃以上などの熱いお湯は逆効果になるので、寝る前は熱いお湯に浸からないようにしましょう。

 

寝る前はスマホを控える

寝る前にスマホなどを触っていると多くの情報が入ってきてしまうので、脳が興奮してしまいます。

 

こうなると睡眠の質が低下するため、寝る前30分はデジタルデバイスを触らないように注意しましょう。

 

 

 

 

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参考文献

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  • この記事を書いた人

田中 宏樹

After Reha代表の田中宏樹です。医療保険、介護保険分野のそれぞれで経験を積みながら、経営・マネジメントの勉強・情報発信も行っています。認定理学療法士(脳血管・運動器)/ ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト / PNFアドバンスコース(3B)修了 / FBL Klein-Vogelbach 1,2a+b修了 / 成人ボバースアプローチ基礎講習会修了 / 健康経営EXアドバイザー /企業経営アドバイザー/作業管理士

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