【痛み】原因不明の腰痛!?デスクワークの腰痛はこれが問題だった!

感染症拡大の影響でテレワークを推進している企業が増えています。

 

パソコンを使った作業が増えることで、おのずと長時間座った姿勢を保つ必要があります。

この座った姿勢が「肩こり」や「腰痛」を引き起こす原因となっていることが大きな問題となっています。

 

今回は、デスクワークで腰痛が起こりやすい原因と対策についてお伝えしていきます。

なお、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった病気を除いて今回はお伝えしていきます。

 

腰痛は原因不明が多い?

腰痛は生涯でほとんどの方が経験される症状であり、成人の80%が経験すると言われています。

腰痛は肩こりと並んで「国民病」の1つであり、多くの方が悩まれている症状です。

(出典)厚生労働省 国民生活基礎調査

 

しかし病院を受診してレントゲンをとっても問題なしと言われ、湿布と痛み止めの処方で診察が終了したことはありませんか?

 

レントゲンなどの画像検査で原因がわからないケースは多く、「非特異的腰痛症」と言われています。

 

非特異的腰痛症

腰背部の痛みを呈し、腰部に起因するが下肢に神経根や馬尾由来の症状を含まないもの。

(*痺れや麻痺、感覚障害がなく、尿や便の失禁がない腰痛)

 

この非特異的腰痛症の方は、「腰痛診療ガイドライン2012」の中で腰痛の方の85%を占めると言われていました。

 

しかし7年後に改定された「腰痛診療ガイドライン2019」の中では、腰痛の75%以上で診断が可能となっていると報告されています。

 

以前は原因不明とされていた腰痛も、現在は診断が可能となってきているようです。

 

徐々に腰痛の原因は解明されてきていますから、腰痛で悩まれている方は、まずは丁寧に診察してくれる整形外科医を探すのがよいでしょう。

 

腰痛になりやすい原因

原因が解明されたとしても、腰痛が日常生活に支障を期待している事実は変わりません。

 

非特異的腰痛症になりやすい理由には以下の3つが考えられます。

非特異的腰痛症になりやすい原因

①悪い姿勢

②同じ動作が繰り返される

③心理的ストレス

 

①悪い姿勢

姿勢の悪さが腰痛に影響するというのは聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

特にデスクワークでの姿勢は腰痛に繋がりやすくなります。

デスクでの作業中は背中が丸くなる姿勢になりやすいため、腰への負担が大きくなります。

 

(出典)NACHEMSON A :THE LUMBAR SPAIN.AN ORTHOPAEDIC CHALLENGE.SPAIN 1:59-71,1976

 

立っている時の椎間板への負荷が100%だとすると、座ったままカラダを前に倒すと、負荷は185%まで増大します。

 

通常座っているだけでも140%に負荷が増大しているので、負荷を減らすためにも座っている姿勢は特に重要というのが理解いただけると思います。

 

座っている時の椅子の高さ、パソコンと視線の高さを合わせるなどの環境を調整することでも腰への負担を軽減することができます。

 

②同じ動作が繰り返される

 

農作業であれば前屈みの姿勢が続いたり、医療・介護職の方であれば、患者さんを車椅子に載せたり、お風呂を介助したりと人のカラダを抱える作業が繰り返されます。

 

また建築・土木関係の仕事をされている方は、重たいものをかがみながら持ち上げたり、重いものを持ったまま運んだりと、同じ動作が繰り返されることで腰に負担がかかります。

 

もちろんデスクワークや長距離運転をしているトラック運転手の方など、長時間同じ姿勢になるため常に腰への負担が持続します。

 

同じ姿勢が続くと、同じ部位に負担がかかり続け、組織に炎症が起こったり、筋肉の硬さから痛みが出ることがあります。

 

長時間同じ姿勢を保持しないように、一時間ごとに姿勢を変えたり、ストレッチをするなど短時間でも動くように心がけましょう。

 

③心理的ストレス

非特異的腰痛症の方は、ストレスも大きな原因になっていることがあります。

 

海外の多くの論文で心理的な影響があったと報告され、エビデンスのレベルは高いとされています。

 

仕事でのストレスをはじめ、家庭でのストレス人間関係のストレスが大きく関係しています。

 

カラダにストレスがかかると、自律神経の乱れが起こり、交感神経が興奮した状態が続きます。

これにより無意識に筋肉が緊張して、血流が低下したり、関節へ負荷がかかり続けることで痛みが出現すると考えられます。

 

他にも、ストレスによる脳機能の低下や、痛み治らないなど焦りから悲観的になると、必要以上に腰をかばう「恐怖回避思考」になります。

恐怖回避思考になると、過度に腰をかばい動かなくなることも悪化の原因になります。

 

なお、恐怖回避思考は超急性期(発2週間以内)や慢性期(3ヶ月以上)ではあまり原因とは言えない点については知っておく必要があります。

 

腰痛を改善するために

腰痛を軽減させるために必要なことを最後にご紹介します。

①背もたれをカラダにフィットさせる

デスクワークや車の運転をする際は、椅子に深く腰掛けて腰と背中をしっかりと密着させることが大切です。

 

そのため座面が柔らかすぎたり硬すぎないよう、自分に合った椅子を選ぶ必要があります。

 

椅子の環境を変えづらい場合は、ランバーサポートや座布団を置いて環境を整えるようにしましょう。

 

座布団に関して言えば、少しだけ前側に傾斜のついている方が、自然な背骨の動きを保持することができます。

 

加えて、座った際に足を置く位置にも注意する必要があります。

 

足を前に投げ出して座ると腰が丸くなりやすいため、少なくとも片方の足は後ろに少し引いた姿勢で座ると良いでしょう。

②ストレッチ

腰が痛くなる原因に、股関節を曲げる筋肉や、腰周りの筋肉が硬くなるといったことがあります。

オフィスや自宅で簡単にできるストレッチを2種類今回はご紹介します。

ストレッチ①

まずは股関節を曲げる筋肉をストレッチしていきます。

股関節を曲げる筋肉は、デスクワークなど座っている作業が多いと固くなりやすい筋肉になります。

 

また普段の立っている姿勢が悪い場合も固くなりやすいので、しっかりと対処する必要があります。

 

ストレッチの方法を見ていきましょう。

 

①椅子の端に腰掛け、足を後ろに引きます。

②足を後ろに引くときは、膝がカラダよりも後ろに位置するようにしましょう。

③その姿勢から膝を伸ばすようにして太もも前面の筋肉を30秒ほど伸ばします。

 

ストレッチ②

腰痛で悩む方は、カラダを捻ることが少なかったり、片方ばかり捻る動作を行っているケースが少なくありません。

 

また胸郭と言われる肋骨が付着している部分は硬くなりやすいため、硬くなった分を腰の動きで補おうとする「代償」が起こります。

そのため、カラダを捻じりながら、肋骨周りの動きも改善させることで、腰への負担を減らすことができます。

 

カラダをねじりながらストレッチして、腰回りの筋肉の血流を改善させてあげましょう。

 

①椅子に足を組んで座ります。

②足を組んだ方にカラダをねじりながら、手で膝を押さえます。

③この姿勢を30秒間続け、反対側も同時におこないます。

 

③筋力トレーニング

腰痛がある方には、インナーマッスルを鍛える指導がよく行われています。

 

腰痛に対する筋トレでは、高強度である必要はありません。

強度が強すぎると逆に痛みを引き起こしやすく、インナーマッスルも活動しにくい状況になります。

 

インナーマッスルで鍛えるべき筋肉は、

  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 骨盤底筋群

などが挙げられます。

これらの筋力トレーニングの方法はYouTubeなどにたくさんあるため、自宅でぜひ実践してみましょう。

 

こちらの記事もご参考までに

 

ただし、通常の腹筋動作は悪化するケースがあるため、おすすめしません。

首だけの運動になって、首を痛めるケースもありますので注意しましょう。

 

詳しくはこちら

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おわりに

腰痛は一生のうちで誰しもが一度は経験するであろう症状です。

 

機械化が進んでも腰痛で悩んでいる人は減る傾向にありません。

カラダが資本と言われるように、これから人生100年時代を生き抜いていくには、自分のカラダは自分でメンテナンスできる力をつけましょう。

 

ただし、闇雲に行っても悪化するケースがありますので、自分の症状にあった対策を知りたい方は、お近くの整骨院や整体院で一度見てもらうことをおすすめします。

 

アフターリハビリセンターは、脳卒中後遺症などのリハビリに限らず、肩こり・腰痛でお悩みの方も対象としております。

YouTubeでのセルフケア動画の配信や、初回無料の施術コースもありますので、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

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参考文献

・腰痛診療ガイドライン 2019 改定第2版 (南江堂)

・松平浩:新しい腰痛対策Q&A 21 非特異的腰痛のニューコンセプトと職域での予防策(公財)産業医学振興財団,2012

・中野淳一ら:腰痛を悪化させる姿勢と股関節可動域の関係. 理学療法学 Supplement 2007(0), C0611-C0611, 2008

・坂口廣純ら:筋緩消法が腰背部筋緊張および腰痛に及ぼす影響.日本統合医療学会誌 第 5 巻第 1 号(2012)

・相羽宏ら:腰痛に対する運動療法--理学療法的視点から.Spinal Surgery 31(2)140-144,2017

  • この記事を書いた人

田中 宏樹

After Reha代表の田中宏樹です。医療保険、介護保険分野のそれぞれで経験を積みながら、経営・マネジメントの勉強・情報発信も行っています。認定理学療法士(脳血管・運動器)/ ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト / PNFアドバンスコース修了 / FBL Klein-Vogelbach 全課程修了 / 成人ボバースアプローチ基礎講習会修了 / 健康経営アドバイザー /

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