「言葉ではちゃんと言えるのに、ひらがなを書こうとすると止まってしまう」
お子さんの支援をしていると、こうしたケースに出会うことがあります。
例えば「さかな」という言葉。声に出して言うことはできるのに、書いてもらうと「さ」だけ書いて、その次の文字が出てこない。
実は、ひらがなが書けない理由は、お子さんによって違います。
大切なのは、「書けない」という結果だけでなく、どこでつまずいているのかを見てあげることだと思っています。
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ひらがなを書くには、いくつもの力が必要
「さかな」と言うことと、文字で「さかな」と書くことは、似ているようで違う作業です。
文字を書くためには以下のことが必要となります。
- 言葉を一つひとつの音に分ける
- 音に合った文字を思い出す
- 文字の順番を覚えておく
- 文字の形を思い出して書く
このような複数の工程が必要です。
さらに、注意を向け続けることや、姿勢を保つことなども関係してきます。
そのため、同じように「ひらがなが書けない」お子さんでも、苦手な部分が違えば必要な支援も変わってきます。
どこでつまずいているのか確認する方法
お子さんがどの工程で難しさを感じているのか、簡単に確認する方法があります。
① 文字カードなら並べられる?
例えば「さかな」という言葉。
「さ」「か」「な」の文字カードに、ほかの文字を混ぜて、正しい順番に並べてもらいます。
カードなら並べられるのに、鉛筆では書けない場合は、文字の形を思い出すことや、実際に書くことに負担があるのかもしれません。
一方、カードでも途中で止まる場合は、文字の順番を覚えておくことや、必要な文字を探す際の注意なども確認してみます。
② 見本があれば書ける?
見本を見ながらなら書けるのに、見本を隠すと書けない。
そんな場合は、文字の形を思い出すことや、書く内容を覚えておくことが負担になっている可能性があります。
見本をすぐ近くに置く、1文字ずつ見せるなど、少し条件を変えるだけでも反応が変わることがあります。
③ 声で伝えると書ける?
何も伝えないと2文字目で止まるけれど、次に書く音を声で伝えると書ける。このような違いも大切な手がかりになります。
一度に伝えると難しくても、一つずつ確認すればできるお子さんもいます。
大切なのは、どんな助けがあればできるのかを確認することです。
注意機能やワーキングメモリにも目を向けて
文字を書くことが苦手なお子さんの中には、
- 最初の1文字は書けるのに、次が出てこない
- 文字カードが多いと探せなくなる
- 間違い探しで違いを見落とす
- 一度に伝えると難しいが、一つずつならできる
といった様子が見られる場合があります。
こうしたときは、注意機能やワーキングメモリの負担も考えてみたいところです。
ただし、これらの様子だけで原因を判断することはできません。
課題を少し簡単にしたり、伝え方を変えたりしながら、お子さんの反応を見ていくことが大切です。
After Rehaより
After Rehaでは、宮崎を中心に訪問運動療育を行っています。
理学療法士として、姿勢や手の使い方だけでなく、注意機能やワーキングメモリなどにも目を向けながら、お子さん一人ひとりに合った支援を考えています。
園や療育施設の先生方と一緒に、お子さんの「できた!」を増やすお手伝いをしています。
※この記事は一般的な情報提供です。紹介した方法だけで原因や診断を判断することはできません。気になる様子が続く場合は、学校や専門機関へご相談ください。