もしあったら要注意!!転倒リスクが増大する5つの病気

転倒をいつおこるかわからないため、注意のしようがないという方もいらっしゃいます。

実はそんなことはありません。

前回の記事でお伝えした、転倒リスクチェックのFRI利用することで予測することができます。

しかし、転倒を増加させる病気についても注意が必要です。

そこで今回は転倒にリスクに影響する病気について見ていきましょう。

転倒しやすくなる5つの病気+α

認知症

健常な高齢者に対して転倒リスクが高いとされており、少なくとも2倍以上の差があるとされています。
(M E Tinetti:Risk Factors for Falls Among Elderly Persons Living in the Communityより)

そして認知症を有する高齢者は転倒による骨折が多く、予後についても健常な高齢者に比べて悪いとされています。
(Magaziner J et al:Predictors of functional recovery one year following Hospital dischage for hip fractureより )

認知症は日常生活においても徐々に支障を来してくるため、外出の機会も減り運動量低下に伴うバランス能力や筋力低下による影響も考えられます。

脳梗塞・脳出血

脳卒中患者においては、転倒および骨折がリスクとしてあり、何年たっても転倒リスクは高いと言われています。
(R.J. Davenport et al:Complications After Acute Strokeより)

とくに脳卒中患者の合併症としては一番、転倒の頻度が多いと言われています。

歩行障害やバランス機能の低下による影響や、半側空間無視といわれる左側を見落とす症状なども、転倒リスクを挙げる要因となっています。

実際病院に勤務していたころは、脳卒中の患者様が転倒すことは多くありましたが、車椅子への乗り移りやトイレの場面で多い印象です。

特に発症直後などは、カラダが動かない状態を十分脳が認識できていないこともあり、発症早期の段階は特に注意が必要です。

また活動量が増える”回復期”と言われる時期も同じく転倒が多い傾向があります。

糖尿病

高齢の糖尿病患者は、健常な人に比べて転倒しやすいと報告されています。
(荒木 厚ら 高齢者糖尿病における転倒、および転倒リスクの研究より)

その差は1.5~3倍との報告もあります。

これは、糖尿病による合併症の有無や、サルコペニア、バランス能力低下、機能低下(うつ、認知機能など)種々の要因を有しているからです。

肥満(メタボ)

実は肥満も転倒リスクに影響を及ぼします。

正確には病気ではありませんが、高齢者における肥満もしくはメタボリックシンドロームは日常生活に制限を来し、サルコぺニア、転倒と関連があるとされています。

特に、BMI(ボディマス指数)【BMI = 体重kg ÷ (身長m)2】が30以上になると転倒リスクが高くなるという報告が多いとされています。

肥満については動脈硬化や糖尿病とも関連してきますので、生活全般の見直しが必要になります。

サルコペニア

加齢に伴い、筋肉量の減少や筋力低下(サルコペニア)が認められ、日常生活に支障を来し要介護状態になるフレイルに陥る場合も少なくありません。

高齢者においてはサルコペニアの主症状である筋力低下が、転倒リスクを増大しています。

サルコペニアの診断手順としては以下の流れがあります。

その他

  • 視力障害(白内障、緑内障など)
  • 内耳といわれる聴覚器官の障害(メニエール病、良性発作性頭位性眩暈症など)
  • 排尿障害
  • 栄養バランス
  • 投薬状況 など

まとめ

繰り返しになりますが、転倒はいつ起こるかわかりません。

散歩中や寝起きの際、ゴミ出しの際などいろいろな場面で起こります。

靴ではなくスリッパを履いていたなど、環境的な要因もありますが、今回お伝えした病気で転倒リスクが高まることもあります。

該当する病気がある方が、病院で適切な治療を受けるなどして少しでも転倒リスクを軽減させましょう。

  • この記事を書いた人

田中 宏樹

After Reha代表の田中宏樹です。医療保険、介護保険分野のそれぞれで経験を積みながら、経営・マネジメントの勉強・情報発信も行っています。認定理学療法士(脳血管・運動器)/ ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト / PNFアドバンスコース修了 / FBL Klein-Vogelbach 全課程修了 / 成人ボバースアプローチ基礎講習会修了 / 健康経営アドバイザー /

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