【3M】3つのムリ・ムダ・ムラを見つけて業務の効率化を図ろう!

仕事をしていると「これってムダだなぁ。」と感じる瞬間はありませんか?

 

また「このスケジュールはムリでしょ。」そういったことを1度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

実際人手不足で悩む建設業や介護分野ではマンパワー不足により、緻密なスケジュールをこなす必要がある場合もあります。

 

今回は無駄な業務の多さやマンパワー不足で悩む会社が「業務の効率化」をしていくために必要な「3M」の考え方についてお伝えしていきます。

一般的な業務改善の考え方

そもそも業務改善とはどういうことを指し示すのでしょうか。

 

多くは、人材育成やIT化による労働時間の改善などが挙げられると思います。

 

ただこれらの業務改善を行うには、まず第1に取り組むべきことは5S活動ではないでしょうか。

 

5S活動は昔から製造業や建設業でよく言われており、最近では病院や介護施設でも注目されるようになっています。

 

5Sとは(全角15文字)

5S活動

簡単にお伝えすると

・整理

要るものと要らないものをはっきり分けて、要らないものを捨てる

・整頓

要るものを使いやすい場所にきちんと配置しておくこと

・清掃

すぐ使えるように常に点検する

・清潔

整理、整頓、清掃の「3S」を維持する

・躾(しつけ)

決められたルールを守る

 

これらの5S活動を繰り返し行うことで、組織の業務プロセスとして習慣化させることが重要となります。

 

医療分野より特に介護分野ではマンパワー不足により多忙なことが多く、5S活動が出来ていないことが多く見受けられます。

 

5S活動の詳しい内容についてはこちらの記事で解説していますので参考にしていただければと思います。

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業務改善の目的を明確にする

 

何のために業務改善を行う必要があるのかを考えることも大切です。

 

例えば、「スタッフの仕事にモチベーションを上げるための業務改善」と単に「備品の配置などを考慮して業務時間の短縮を図る」といった目的では、とるべき戦略が異なるのはお分かりいただけるでしょう。

 

つまり、何のための業務改善なのか目的を明確にすることで、適切な改善活動の準備課題の見える化プランの設計が正しくできるという事になります。

 

PDCAサイクルを回す

 

業務改善などの活動を一時的なものにしないためにも、継続的な改善活動が求められます。

 

そのために、Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(課題・計画の練り直し)のPDCAサイクルを回すことが大切となります。

 

3M(ムリ・ムダ・ムリ)から業務の改善を図る

さて今回の本題ですが、業務改善をするにあたり、前提として5Sに取り組む必要があります。

 

そこから「3M」(ムリ・ムダ・ムラ)を削減して、あるべき姿を模索していきます。

 

では3Mとは一体どうのようなことをいうのでしょうか。

3Mとは・・・

ムリ・ムダ・ムラの頭文字のMを取って3Mと表記されます。3Mの他に「ダラリ」と表現されることもあります。

ムリ

設備や人材の心身へ過度な負担がかかっていることをいいます。

 

例えば、新人スタッフにベテランスタッフと同じ業務量を行ってもらうことや、女性スタッフに脊損全介助の100kgの男性の介助をお願いする(極端すぎますが)などが挙げられます。

ムダ

本来行わなくても良い業務、省いていい業務のことを言います。

 

例えば、IT化によりデジタル管理できているはずなのに、紙にも1度記載してからPCへの入力を行うなど2重の手間が発生している場合や、月に同じような会議を2度も3度も行うことなどが挙げられます。

ムラ

業務状況にバラツキが生まれている状態を言います。

 

例えば、1人のスタッフは時間に余裕があるにも関わらず、他のスタッフは休憩を取る時間もなく業務に追われている場合や、記録など個人で記載内容に違いがある場合などが挙げられます。

 

理想的な状態は、「目的」と「手段」が均衡している状態です。

 

これ以上でもこれ以下でも、またバラツキがあっても、最適な状態とは言えません。

3Mに取り組む際のポイント

3Mに取り組む際にやるべきことをお伝えしてきましょう。

 

まずは業務の課題を見える化することです。課題把握のためのシートなどを用いて、実際の業務を客観的に視ることが重要です。

 

また経営トップのものだけでなく、実際に稼働しているスタッフの意見も取り入れることが大切になります。

 

もちろん、ムリ・ムダ・ムラの視点をもって課題把握シートを記載していきましょう。

 

また、付箋などに問題点を書いて、洗い出すワークショップ形式も有効でしょう。

ムリ・ムダ・ムラの視るべきポイント

ムリ: ・現状の役割分担はぞれぞれのスタッフの能力に対して適切か?

・残業することで問題に対応していないか?

・ワンオペになっている時間はないか、休憩時間は適切にとれているか?

ムダ: ・同じような業務を行っていないか?

・業務の目的があいまいな仕事をしていないか?

・コミュニケーションがしっかりとれているか?

ムラ: ・業務の適切な分担が行えているか、1人に負担がいっていないか?

・勤務表の出勤人数は適切か?

おわりに

いかがでしたか?

 

自分の職場にもムリ・ムダ・ムラの3Mがまだ潜んでいませんか?

 

「やらなくていいことはしない」、「短時間で正確に済ませる」この点を意識することも重要です。

 

そのためにまずは「5S」活動を通して、職場環境の改善を図り、「3M」により、効率的な仕事ができる環境を整えていきましょう。

 

またこの「3M」は、個人の私生活においても応用できるフレームワークとなっています。

 

この辺りは機会がありましたら、アップさせていだきますね。

 

 

参考文献:厚生労働省 老健局:介護サービス向上における生産性向上に資するガイドライン 改訂版

  • この記事を書いた人

田中 宏樹

After Reha代表の田中宏樹です。医療保険、介護保険分野のそれぞれで経験を積みながら、経営・マネジメントの勉強・情報発信も行っています。認定理学療法士(脳血管・運動器)/ ドイツ筋骨格医学会認定マニュアルセラピスト / PNFアドバンスコース(3B)修了 / FBL Klein-Vogelbach 1,2a+b修了 / 成人ボバースアプローチ基礎講習会修了 / 健康経営EXアドバイザー /企業経営アドバイザー/作業管理士

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