みなさんは、上司や管理職に対して不満をもったことはありませんか?
誰しも、自分と異なる価値観を持っているため、相対することがあると思います。
実際に、リハ職の現場では不満をもらうスタッフも少なくありません。
「今回の異動は人選ミスだ!」「そもそも部長は仕事していない!」「支持ばかりで臨床で働いている人の事を考えて!」
そういった批判めいたことを言うスタッフの話を聞かされたことが多々ありました。
しかし、マネジメントを勉強すると「こういうことだったのか!」と気づくことも、よくあります。
今回は管理職が実際何をしているのかを知るために、「マネジメントの基礎」について触れたいと思います。
なぜ今マネジメントを学ぶべきなのか?
マネジメントとは「管理」と解釈されています。
管理
- ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。
- 事が円滑に運ぶよう、事務を処理し、設備などを保存維持していくこと。
- 法律上、財産や施設などの現状を維持し、また、その目的にそった範囲内で利用・改良などをはかること。
などの意味があります。
goo国語辞典より:https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E7%AE%A1%E7%90%86/
セラピスト人口が増えてる昨今、職場内でのセラピストの割合も増えている組織、特に総勢で100名を超える大所帯のところになると、特にマネジメント能力は必須となります。
トップダウン的な管理では、人数が多すぎて組織を回しきれないといった弊害が出てくるからです。
目的や組織作り、仕組みづくりを行うためにも、「人」「モノ」「カネ」「情報」といった経営資源を適切に管理する必要があります。
つまり、人数の増えた職場を”いい職場”にするには、経営資源を管理できるマネジメント力が必要ですよというわけです。
マネジメントの3つのポイント
マネジメントには以下の3つのポイントがあります。
- 仕事のマネジメント
- 人のマネジメント
- 組織のマネジメント
特に考えなければならないのが、「人」のマネジメント。
人には心があり、性格、職業への適性などあり、経営資源の根幹にあるといっても過言ではないでしょう。
では細かく見ていきましょう。
仕事のマネジメント
仕事のマネジメントには、目標を管理し、業務の進捗状況を管理することが挙げられます。
プレイングマネージャーとして、実際に臨床でのリハビリに当たりながら、マネジメントする管理者も増えている印象があります。
「時間管理」なども仕事のマネジメントの1つとなります。
人のマネジメント
人のマネジメントには「人材育成」や「メンタルヘルスケア」といった部分も含まれてきます。
スタッフ1人1人のスキルや性格を見極め、病棟や部署に適材適所に配置したり、モチベーション管理やその動機づけといったことも行います。
スタッフのモチベーションを高めることで、より良い成長を促すことができたり、OJTなどの教育もマネジメントとして重要となります。
人の管理は容易ではありません。
しかし、人のマネジメントが出来なければ組織全体の成長は望めません。
いくら売り上げがよくても、退職で貴重な経営資源が失われては、成長できませんよね。
私の高校の教育理念にもありますが、「人ありて技術」と言われるように、セラピストは特に技術(リハビリというサービス)を提供するのは人であって、人を育て、次のリーダー、
マネージャーに育てる必要があります。
加えて、人のマネジメントには、マネジメントする側のコミュニケーション能力も必要となることを覚えておきましょう。
組織のマネジメント
組織のマネジメントは、組織が掲げる理念や目標を達成するために、チームや組織の仕組みづくりをすることです。
経営理念に沿った事業計画を作成したり、方向付ける仕事も含まれます。
組織マネジメントでは、計画を実行、管理といった、PDCAサイクルを回していき、常に組織のブラッシュアップを図る必要があります。
さらに、管理者の負担を軽減できるようにする組織の仕組みが重要で、後釜を育てる仕組みづくりも大切になります。
おわりに
セラピストは臨床の現場で、PDCAサイクルを常に回しています。
それは対象が患者さん、利用者さんというだけであって、これを組織に置き換えて考えていけばセラピストも組織のマネジメントができるはずです。
マネジメントを若いうちから学ぶことは、上司の考えを理解でき、自身の成長や昇進にもつながります。
職場を”いい職場”に変えるためにも、視点を変えて明日から取り組んで欲しいと思います。